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■ フォノイコライザー内蔵レコードプレイヤー
audio-technica AT-PL300
フォノイコライザー内蔵ターンテーブル(レコードプレイヤー)

DENON DP-29F
audio-technica AT-PL300
Pioneer PL-J2500
SONY PS-V800
AIWA PX-E860

 AT-PL300 はフォノイコライザー内蔵レコードプレイヤーの現行品になります。内蔵フォノイコライザーのスイッチは背面にあり、LINE と PHONO の表示で扱いやすくなっています。デザインも角がアールになっていますし、余計なラインなどがないのでシンプル・イズ・ベスト的なすっきり感があるものです。部屋にあうデザインではないかと思います。
 2000年代後半の製品だけあって、ベルトドライブの回転系の動作が古いものに比べると良いです。音質的には、この個体特有なのかわかりませんが、中音域が盛られぐらいが他と比べ少し大きいかなっという印象。大同小異ではあります。カートリッジがaudio-technica製で同じものですから変わりようがありませんよね。
 ターンテーブルがアルミ大キャスト製で、ほかのフォノイコライザー内蔵ターンテーブルのものと同形状なので、2003年製のものをベルトといっしょに取付けてみると、ベルトの劣化なのか、ややへたり感がありました。10年もたてばベルトも痛んでくるということでしょう。
 スイッチを押した時の動作音は、いままでのものと比べると気になるほど大きな音はしませんでした。わりとスムーズな感じです。あと、このモデルは、リフトスイッチが付いているものです。

・ 手軽にレコード再生ができるフォノイコライザー内蔵レコードプレイヤー

 フルオート機能で、ベルトドライブ方式。カートリッジは交換できない一体成形型ながらも、割としっかりした音質。とにかくコストをおさえてレコード再生をしたい方向き。フォノイコライザー内蔵で、PHONO端子がないミニコンでも外部入力に接続してレコードを鳴らすことができます。

・ 中古市場では、リニアトラッキング方式が一部で人気のようです

 トーンアームの調整が不要なことから、リニアトラッキング方式のターンテーブルに人気があるようです。Techinics SL-10 など。
他社同タイプ>
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・ 音質とコストパフォーマンス

 音が良いという評判ですが、実売価格1万円以下のものとしては大健闘だと言えます。音にこだわりがあって高いレベルのものを求めるユーザには、いまひとつな音質に感じるかもしれません。
 筆者には、こうしたクセをあまり感じない音質に魅力を感じます。ただ、エントリークラスなだけに、Hi-Fi を意識するならグレードアップするしか手がないようにも思えます。本格的なレコードプレイヤーの音を知っている方ですと、「簡易型レコードプレイヤー」の範疇に入るという認識になると思います。
 このVM型カートリッジは、もう少しトレース性能を高めないと音質を確認できないところもありますが、価格からみて意外にやるじゃないかっといったところでしょうか。かといって、現状はアナログだけを聴くということはないと思います。コストをおさえて、アナログディスクの音を楽しみたいということでは、これは面白いと思える素材だと言えます。
 筆者はレコード初心者レベルなので、カートリッジ選びや設定など、あまり気乗りしないところです。そういう面を含めると、こういう製品は助かりますね。

・ アナログディスク(レコード)プレイヤーの入門機として

 レコードプレイヤーには、トーンアームなどの調整機能がいくつかありますが、このPX-E860 には調整機能が一切ありません。針圧調整もできないので、簡易型レコードプレイヤーとも言えます。調整不要ということでは、リニアトラッキング式のものにも人気がありますが、すべて生産終了していて、カートリッジもT4P規格のもので、手に入りにくい状況です。
 フルオートですから、スタートボタンを押せば、再生しはじめて終われば自動でとまりまります。裏ワザというか、再生中にスタートボタンを押すと、はじめから再生をやり直してくれます。デジタル化には、選曲の為にリフト付きのものが便利だと思いますね。

トレースをしっかりすると、いい音がします

 先日、DENON DP-29F の回転速度調整をしまして、適正に近い速度になりました。当然、速度が正常に近づいたことによりトレース性能が向上したと言えます。すると、回転速度が速かった為に聞き取れなかった音が、しっかり聞こえるようになり、表現力が高まりました。レコード本来の音に近づいたと言えます。

・ PX-E860 のカートリッジ部

 このプレイヤーのカートリッジは、audio-technica製で、交換できない一体成形型タイプです。一応、同型カートリッジ搭載のSONY PS-LX350H (マニュアル機)を後日用意しました。これは、カートリッジが交換できるユニバーサルのS字型トーンアームを搭載タイプです。音質は、大同小異でした。
 針のカンチレバーは、黒いコーティングされています。音質的効果の為の処理らしいです。同型の交換針で、黒いコーディングがされていないものがAIWA製でありました。比べると中音域の厚みに関係しているようです。コーティングしているものは中音域が盛られている感じです。

・ 偶然がかさなって使い始めたフォノイコライザー内蔵レコードプレイヤー

 AIWA フォノイコライザー内蔵レコードプレイヤー PX-E860 の評判を知って、OEM製と思われるものを2台確保しました。どちらも、レコード針は無く、ダストカバーもキズだらけです。レコード針は、audio-technica ATN-3600L を流用できることを知っていたので、後で購入するつもりでした。なぜ、2台なのかというとターンテーブルがアルミダイカストとプラスチック製の2種類があり、音質が異なるらしいことを確認する目的がありました。この時点では、まだ評判については半信半疑、お試しでの確保です。
 数日後、たまたま寄った某リサイクルショップに、PX-E860 の交換針AN-11があり、ジャンク扱いのレコード数枚と一緒に購入して試聴してみることにしました。

←AIWA AN-11

 気まぐれで立ち寄った店に置いてあった交換針。たぶん相当古いものだと思います。
 プリメインアンプにつなぎレコードを鳴らすと、なんかシャカシャカしたというかパサつくサウンドだなっと思ったのですが、後日レコード針をしっかり装着していないことに気づきました。とんだ失態です。
 一応、レコード針を装着すれば、音がでることがわかったので、audio-technica ATN-3600L を用意しました。
←レコード針(白い部分)が上に、しっかりとはこめこんでいない状態。レコード針:
audio-technica ATN-3600L
←しっかりレコード針を装着した状態。レコード針:
audio-technica ATN-3600L

・ レコード針をしっかり装着して試聴しました

 音質は、思っていたほど、ひどくないというものでした。これは価格からみると音に期待できないのですが、実際は音楽を楽しめるほどのクオリティがあると思いました。高音質になれている方ですとディティールの表現力や音の鮮やかさに物足りなさを感じると思います。しかし、意外にもキレがあって、あまい音ではありませんでした。筆者の音の基準は、以前放送局で使われていたDENON MC型カートリッジ DL-103 なのですが、ディテールの表現力や音の艶などは比べるまでもないですが、バランスの印象は近いものを感じます。つまり、これといった特徴はありませんがオールマイティな音質として優秀ではないかと思います。総合的には物足りなさがあって、音にこだわりが必要ない場面での活用になるかと思われます。
 ターンテーブルの材質によって音質に違いがあるということでしたが、結果から言うとプラスチック製の方が自然な鳴り方をします。これも比べての話です。アルミダイカストといっても、軽く薄めなものなのであまり音響的な効果が得られてないように見受けられます。ちなみにAIWA PX-E860 のものはプラスチック製でした。

・ いろいろ工夫する余地はある
←ターンテーブルのゴムマットを外して、10円玉で3点支持を施したところ。
 筆者の場合は、ゴムマットの上に10円玉を置いています。抜けが多少良くなったような気にはなります。基本的には、ボディ(本体)の剛性もあまりありませんから共振を軽減させる為に盤をターンテーブルからコインで設置面を減らすことでの音質的メリットはあるのではないかと思えました。ほか、脚まわりの強化などがあります。一応、MDF板を筆者は下に敷いていますが。
←ターンテーブルに10円玉を三点支持置きしてみたところ。
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・フォノイコライザー内蔵プレイヤーの使用環境について

 はじめ、使っていないTechnics SU-V7A というヴィンテージものを使いましたが、これは針をしっかり装着していなかったので、本来はどうなのかわかりません。いまはYAMAHA AX-700V で使っています。内蔵のフォノイコライザーよりも、プリメインアンプ側のフォノイコライザーの方が若干音が自然かなっと思える程度で、ほとんど同じと思える音質でした。
 いままで使った感触ですと、どこまでの音質を求めるかで使いこなし方が決まってきそうかなっと思えます。楽器の表現力は、いまのところ限定的な印象を受けますが、様々なスピーカーで鳴らしたわけではないので結論づけるのは早計だと思えます。また、AX-700V の可変型ラウドネスで調整すると、トーンで調整するよりかは自然な効果があって良いかも。
 全体的には前面にでてくるような音があまりしません。まぁそういうスピーカーにしてあるので、実のところよくわかりませんが、小さい音が聞き取りにくいというのはあるので、アンプなりスピーカーは、ダイレクト系で様子をみたいと思っています。音の鮮明さは、内蔵されているフォノイコライザーで、ある程度は確保できるかなっといった印象を受けています。

・ AIWA PX-E800系の音を考察

 フォノイコライザー内蔵ということで注目されたのか。本当に音質が良いのかどうか考えていきたいと思います。
 音質的なメリットとして、まずフォノイコライザーが内蔵されているということもあげられますが、注目したいのはオーディオ・テクニカ製のVM型カートリッジです。このカートリッジは、フォノイコライザー内蔵タイプが登場する以前から、ほかのオーディオメーカーに供給されているもので、SONYやPIONEERのミニコン用レコードプレイヤーに採用されています。
 もうひとつ注目するところは、AIWA PX-E800と後継機のPX-E860のトーンアームの長さの違いです。レコードプレイヤーに精通している方なら、これが実質マイナーチェンジではなく、モデルチェンジほどの違いがでてもおかしくない変更点だということに、お気づきいただけるかと思います。そこは、ストレートアームなので価格から言っても雲泥の差がでることはないだろうと踏んでいたのですが、どうもそうではないようです。

・ PX-E860 の筐体(キャビネット)などの剛性・性能について

  ネットで底部を外した内部構造が見える画像をみることができますが、実に簡素というか共振を防止する為の構造的な処置みたいなものが見あたりません。そこらへんは素材でカバーしてる様です。
 次にターンテーブルですが、アルミダイカスト製に現行品ではなっているようです。PX-E860は、プラスチック製です。プラスチック製のターンテーブルは、ペラペラで貧弱な感じも受けますが、音質的には良い結果をだしているようです。ただし、アルミダイカスト製と比べてみての話であって、音質的には限定的な範囲内で、どちらかといえば良いのではという程度です。

・ 同型VM型カートリッジ搭載のミニコン用レコードプレイヤーを使う

 たまたま同型VM型カートリッジ搭載のレコードプレイヤーを使うことができました。こちらは、1986年製でフォノイコライザーを内蔵していないタイプSONY PS-V705(リバティシリーズ用) です。※PS-LX65P(リバティシリーズ用) はシステム専用ケーブルからの電源供給ですので、一般的には使えません。
 結果から言うと、音の安定感が違います。オーディオ製品と感じられるレベルになります。スペックなどの資料がないので、ワウ・フラッターなどの数値がわかりませんが、そこら辺からも違いを感じ取ることができますね。とはいってもエントリークラス(入門機)の音には変わりありませんが一応納得できるサウンドまでになったかもっと思えます。いまは、どこからこの違いがでてるのだろうと考察している段階です。
 肝心のトーンアームは同じ金属製でも径が少し大きい、つまり数ミリ程度太く、PX-E860以降のものより長いです。長ければ良いというわけではありませんが、短くても良いという訳でもなさそうです。
 ちなみに、PX-E800 を使ってみたい気はありますが、状態の良いものがほとんどありません。トーンアームが長いということだけで、これを求めるよりも、同型カートリッジを採用したミニコン用レコードプレイヤーで、トーンアームやキャビネットがしっかりしたものを選んだ方が良いでしょう。しかし、これも古いものばかりになります。基本的にレコードプレイヤーで、中古品というのはおススメできないというか、まぁ実際ひどいめにあってフォノイコライザー内蔵レコードプレイヤーを導入した経緯がありまして、はじめての方は新品を求めてください。よろしくお願いします。レコードプレイヤーに詳しい人が少なくなった為か中古市場は、けっこう落とし穴があると思います。

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